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名古屋地方裁判所 昭和46年(ワ)1546号 判決 1976年7月26日

原告

梅原美朗

ほか二名

被告

山田一男

ほか二名

主文

一  被告山田一男、同山田キヌヱは各々、原告梅原美朗に対し金八四万八七七七円、同奥原政重、同奥原いとゑに対し各金二九〇万六八六七円、及び右各金員に対する昭和四五年八月三〇日より支払済まで年五分の割合による金員を支払え。

二  被告株式会社ジヤパレンは原告梅原美朗に対し金一四九万七五五五円、同奥原政重、同奥原いとゑに対し各金五八一万三七三五円、及び右各金員に対する昭和四五年八月三〇日より支払済まで年五分の割合による金員を支払え。

三  原告らのその余の請求を棄却する。

四  訴訟費用はこれを一〇〇分し、その七五を被告らの、その二〇を原告奥原政重、同奥原いとゑの、その五を同梅原美朗の負担とする。

五  この判決は第一、二項につき仮に執行することができる。

事実

第一当事者の求めた裁判

一  請求の趣旨

1  被告らは各自、原告梅原美朗に対し金二九四万七五五五円、原告奥原政重、同奥原いとゑに対し各金八一七万二〇九五円及び右各金員に対する昭和四五年八月三〇日から支払済まで年五分の割合による金員を支払え。

2  被告山田一男、同山田キヌヱは各自、原告梅原美朗に対し金二五万円及びこれに対する昭和四五年八月三〇日から支払済まで年五分の割合による金員を支払え。

3  訴訟費用は被告らの負担とする。

4  仮執行宣言。

二  請求の趣旨に対する答弁(被告ら)

1  原告らの請求を棄却する。

2  訴訟費用は原告らの負担とする。

第二当事者の主張

一  請求原因

1  交通事故の発生

(一) 日時 昭和四五年八月三〇日午後一時三〇分

(二) 場所 京都市伏見区横大路野島先国道一号線

(三) 加害車 訴外山田豊(以下、豊という)運転の普通乗用自動車(神戸五わ七八五号)

(四) 被害車 原告梅原運転、訴外奥原訓子(以下、訓子という)同乗の普通乗用自動車(名古屋五す二二八五号)

(五) 態様 加害車が訴外長谷川雄健運転の普通乗用自動車(以下、長谷川車という)に接触し、そのはずみでセンターラインを越えて折柄対進中の被害車に衝突した。

2  責任原因

(一) 被告山田両名

(1) 豊は、無理な追越しをかけて、長谷川車に接触し対向車線に飛び出した過失によつて右事故を発生させた。

又、本件事故当時、現場付近は折りからの激しい雷雨にみまわれ、土砂降りで、視界・見とおしとも極めて悪い状況であつたのであるから、自動車運転者としては速度を落として進行する注意義務があつたところ、豊には、これを怠つて時速六〇キロメートルで進行した過失があつた。

(2) 豊は、本件加害者を自己のために運行の用に供していた。

(3) 豊が本件事故で死亡したので、被告山田両名は相続によつて同人の権利義務を承継した。

(二) 被告会社

被告会社は、本件加害車を所有し、これを自己のために運行の用に供していた。

3  損害

(一) 原告梅原に生じたもの

(1) 治療費 金八三万二五五五円

右原告は、本件事故によつて頭部挫傷等の傷害を負い、昭和四五年八月三〇日より同年一二月一七日まで入院、以後同四六年三月三一日まで通院加療して、治療費として六三万五五五五円を要した。他に歯髄えそ等の治療費七万七〇〇〇円、同五一年二月二七日右歯の再治療をした費用一二万円を要した。

(2) 休業損 金三一万五〇〇〇円

同原告は、事故前一か月金四万五〇〇〇円の収入を得ていたが、本件事故によつて七か月間休業したため、得べかりし利益三一万五〇〇〇円を失つた。

(3) 慰藉料 金二〇〇万円

同原告は、本件事故により死亡した訓子と昭和四四年頃から交際し結婚の約束もしていたところ、本件事故によつて同女を喪い多大の精神的苦痛を蒙つたほか、自らも入院四か月、通院三か月を要する傷害を負い、現在も頭に疼痛を残している。よつてこれらの精神的肉体的苦痛を慰藉するには二〇〇万円が相当である。

(4) 物損 金二五万円

同原告は、本件事故によりその所有にかかる本件被害車を破損され、これを廃車するのやむなきに至り、同車の価格二五万円に相当する損害を蒙つた。

(二) 原告奥原両名に生じたもの

(1) 訓子の逸失利益 金一四八四万四一九一円

訓子は本件事故により死亡したが、当時二〇歳で初穂商事株式会社に勤務していたので、本件事故がなければ、昭和四六年九月から同四九年五月までの間に月額五万円の給与を、同年六月からは三九年間にわたつて月額七万四六五〇円の給与のほか年額四二万円の賞与を得ることができた筈である。そこで右収入から生活費としてその二分の一を控除してホフマン式計算法によりその現価を算定すると次のとおり一四八四万四一九一円となる。

(イ) 四六・九~四九・五(三三か月)

5万円×33×1/2=82万5000円

(ロ) 四九・六以降

(7万4650円×12+42万円)×1/2×21.309=1401万9191円

(2) 訓子の慰藉料 金五〇〇万円

同女は、結婚を間近かにひかえていたところ、何の過失もなく即死に近い状態で死亡したものであるから、同女の精神的苦痛に対する慰藉料は五〇〇万円が相当である。

(3) 相続

原告奥原両名は、訓子の父母であるので、同女の死亡によつて、同女の右(1)、(2)の損害賠償請求権を各二分の一(九九二万二〇九五円)宛相続により承継した。

4  損害の填補

(一) 原告梅原は、入通院治療費六三万五五五五円につき、自賠責保険から五〇万円の支払を受けた。

(二) 原告奥原両名は、自賠責保険から各二五〇万円を受領した。

5  弁護士費用

(一) 原告梅原 金三〇万円

(二) 原告奥原両名 各金七五万円

6  結論

よつて

(一) 本件事故による人損として被告ら各自に対し、原告梅原は金二九四万七五五五円、原告奥原両名は各金八一七万二〇九五円及び右各金員に対する本件事故発生の日である昭和四五年八月三〇日から支払済まで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払を

(二) 本件事故による物損として被告山田両名各自に対し、原告梅原は金二五万円及びこれに対する右同日から支払済まで右年五分の割合による遅延損害金の支払を

それぞれ求める。

二  請求原因に対する認否

1  被告山田両名

1(事故の発生)は認める。2(一)(責任)のうち(1)(過失)は争うが、(2)(運行供用者)、(3)(豊との相続関係)は認める。3(損害)のうち(一)の(1)(治療費)、(2)(休業損)は不知、その余は争う。4(損害填補)は認める。5(弁護士費用)は争う。

2  被告会社

1(事故の発生)は不知。2(二)(運行供用者)のうち、被告会社が加害車を所有していたことは認めるが、その余は争う。被告会社は単なる自家用車の有償貸渡業者にすぎず、運行供用者ではない。3(損害)は争う。4(二)(原告奥原両名に対する損害填補)は認める。5(弁護士費用)は争う。

三  被告らの主張

1  免責(被告ら共通)

本件事故は、当時加害車と同方向へ進行していた長谷川車が先行車を追越そうとして周囲の安全を確認しないまま加害車走行車線へ進入してきた過失により右両車が接触して惹起されたものであつて、豊には過失はなかつた。

2  損害の填補(被告山田両名)

原告梅原に対しては、後遺障害一四級の補償金として自賠責保険から一九万円、治療費として一七万七〇三五円が、同奥原両名に対しては見舞金として一〇万円が、それぞれ支払われている。

四  被告らの主張に対する認否及び主張

1(免責)は否認する。2(損害の填補)はすべて認めるが、原告梅原請求の治療費は右一七万七〇三五円を除いたもののであり、同慰藉料は右一九万円の填補を受けてもなお余りある苦痛に対するものである。

第三証拠〔略」

理由

一  事故の発生

請求原因1の事実(本件事故の日時・場所・加害車・被害車・態様)は、原告らと被告山田両名との間においては争いがなく、原告らと被告会社との間においては、成立に争いのない甲第一号証の一、丙第一号証により、これを認めることができる。

二  被告山田両名の責任

1  被告山田両名が豊の相続人であること、豊が加害車の運行供用者であることは、原告らと被告山田両名との間に争いがない。

2  そこで、本件事故の原因ないし過失関係を見るに、前記一の事実に、成立に争いのない甲第一号証の一、乙第三号証の一、二、丙第一号証、証人森田昌幸、同鶴崎隆司の各証言、鑑定人樋口健治の鑑定結果、原告梅原美朗本人の供述を総合すれば、(1)本件現場道路は南北に通ずる片側二車線の道路で、時速六〇キロメートルの速度規制がなされていた、(2)本件事故当時、現場付近は折りからのひどい雨で路面が濡れており、見通しもあまりよくない状況にあつた、(3)加害車は右道路南行第二車線(センターライン寄り車線)を、長谷川車は同第一車線(道路端寄り車線)を、ともに時速約六〇ないし七〇キロメートルで南進中、右両車が接触し、直後加害車はセンターライン寄りへ小さく移動、次に右両車線の境線を超えて第一車線へ移動したあと再度第二車線へ大きく移動するという蛇行をしてそのままセンターラインを超えて対向車線に進入し、折りから北行第二車線を北進中の被害車の前部に自車左前部を衝突させた(衝突地点は右接触地点より約五〇ないし一〇〇メートル南の被害車走行車線内)、(4)右衝突地点斜め北方にセンターラインをまたぐようにして加害車のものと思われるスリツプ痕が約一・五ないし二メートルの長さで二本あつた、(5)長谷川車の右前フエンダー部分に加害車との接触を示す損傷(擦過痕と凹損で、凹損は車体前方に浅く後方に深い)が残つていた、ことがそれぞれ認められる。そして右接触の原因、態様についてみるに、前記鑑定結果中には、長谷川車が先行車を追い越そうとして加害車走行車線へ進入しようとしたため長谷川車右前フエンダー部と加害車の左前フエンダー部とが接触したものと推定される旨の部分が存するが、右はあくまで推定の域を出でず、いまだもつてこれを確認するだけの資料が存しない。

仮りに右鑑定の推定のとおりとしても、それが長谷川車の一方的過失によるものと断定するに足る資料がない。しかも前記加害車の蛇行状況を考えると豊のハンドル操作に誤りがなかつたとも言い切れない。従つて右接触に続く本件事故が右長谷川の一方的な過失によるものであるとの被告らの主張は認めることができず、他にこれを認めるに足りる証拠はない。むしろ、前記事実によれば、豊が本件事故当時における前記の天候並びに道路状況に応じて減速するなど適宜適切な運行をしたならば本件事故が避け得られたであろうと考えられるし、同人にはそのような運行をすべき注意義務があつたものと認めるのが相当である。そして、本件においては豊が右の注意義務を尽した形跡は認められない。したがつて豊には右の注意義務を怠つた過失があつたものと認めるのが相当である。よつて豊は本件事故により生した人損につき自賠法三条による責任があるのは勿論、物損についても民法七〇九条による賠償責任がある。

3  従つて被告山田両名は豊の相続人として結局後記全損害につき各二分の一の賠償責任を負う。

三  被告会社の責任(いわゆるレンタカー業者の運行供用者責任)

1  被告会社が加害車を所有していたことは原告ら被告会社間に争いがなく、被告会社が自家用車の有償貸渡業者(いわゆるレンタカー業者)であることは被告会社の自認するところである。

2  成立に争いのない乙第一号証の一、二、第二号証、丙第一号証によれば、豊が本件事故当日午前九時頃、使用時間を一二時間、コースを京都として借受料概算七〇〇〇円を前納して被告会社から加害車を借受けたこと、本件貸渡車両に対する貸渡条件として、(1)被告会社は自動車の貸渡に際して、借受人に使用予定時間・コースを届けさせて貸渡料概算額を前納させていること、(2)貸渡期間は概して短期であり、借受人が被告会社の許可なく帰着予定時間を二四時間以上超えたときは、貸渡を解除し、或いは盗難とみなして刑事手続に訴えることにより使用時間の予定を担保していること、(3)借受人以外の第三者に運転させることを禁止し、これに違反した場合は、貸渡を解除でき、またその際の事故による修理費・物損については通常の場合における所定被告会社負担が免責されることになつていること、(4)借受人が事故によつて貸渡車両を損傷したときはその修理費は一定額(二万円)を借受人が負担する他は被告会社において負担すること、(5)貸渡中の通常の修理費用も原則として被告会社が負担すること、(6)貸渡料も車種・使用時間等に応じて相当な額を徴収していること、などの事実関係が認められる。

以上の事実関係のもとでは、いわゆる危険責任・報償責任の理念に照らし、借受人が乗逃げした等特段の事情がない限り貸渡時間中も当該貸渡車の運行を支配し、運行による利益を収めているものであつて、自賠法三条にいう運行供用者にあたるものと認めるを相当とする。そして、本件においては右のような特段の事情を認めるに足る資料がない。そうすれば、被告会社は本件事故当時加害車につき運行供用者の地位にあつたものと認めるのが相当であり、しかも豊が前記のとおり無過失であつたとは認められないので被告会社は本件事故により生じた人損につき自賠法三条により賠償責任を負う。

四  損害

1  原告梅原に生じたもの 計金二〇四万七五五五円(うち人損一八四万七五五五円、物損二〇万円)

前記丙第一号証、原告梅原美朗本人の供述により真正に成立したと認められる甲第三号証、第四号証の一ないし五、第五号証の一ないし四、弁論の全趣旨により真正に成立したと認められる同第二号証、第九号証、及び右供述により次のとおり認められる。

(一)  治療費 計金八三万二五五五円

昭和四五年九月七日より同年一〇月八日までの入院(三二日間)

金一二万七九〇六円

同年一〇月一〇日より同年一二月一七日までの入院(六九日間)分

金三六万四三〇〇円

同年一二月一二日より同四六年二月二八日までの通院(実日数三五日)分

金一二万四八二二円

同年三月一日より同月一〇日までの通院(実日数五日)分金一万八五二七円

同年一月二六日より同年六月三〇日までの歯の治療のための通院(実日数約二〇日)分

金七万七〇〇〇円

右歯の再治療分

金一二万円

なお、治療費一七万七〇三五円の填補を受けたことは原告梅原も自認するところであるが、前掲甲第四号証の一及び原告梅原本人の供述によれば、右は同原告請求外の治療費と認められる。

(二)  休業損 金三一万五〇〇〇円

事故前の収入は一カ月四万五〇〇〇円。

前記治療による休業期間は七カ月を相当と認める。

(三)  慰藉料 金七〇万円

前記入院期間のほか、昭和四五年八月三〇日より同年九月五日までの入院七日間を加えた入院期間(計一〇八日)及び前記通院期間(実日数計約六〇日)、顔面の傷等の後遺障害、並びに原告梅原も認めているとおり自賠責保険から後遺障害一四級としての補償金一九万円の填補がなされていること等諸般の事情を総合して七〇万円を相当と認める。

原告梅原が後記のとおり本件事故によつて死亡したと認められる訓子と交際を重ね、同女との間で結婚の話も出たことは認められるが、同女の死亡については後記のとおり別に慰藉料が認められること等を考慮すれば、これを原告梅原の慰藉料算定に斟酌することは相当でない。

(四)  物損(車両損) 金二〇万円

被害車が廃車のやむなきに至つたこと、同車は昭和四一年型式(自家用乗用車で総排気量〇・九八五リツトル)で、本件事故の一年前に原告梅原が中古車として金三〇万円で購入したものであることが認められ、これに同車の減価償却率を考えると、同車の破損による損害は二〇万円と認めるを相当とする。

2  原告奥原両名に生じたもの 各金七九一万三七三五円(すべて人損)

成立に争いのない甲第八号証の一、弁護士会長作成部分については成立に争いがなく、その余の部分については弁論の全趣旨により真正に成立したと認められる同号証の二、原告奥原政重本人の供述により真正に成立したと認められる同第六号証の一ないし三、第七号証、及び右供述によれば、次のとおり認められる。

(一)  訓子の逸失利益 金一二三二万七四七〇円

訓子は本件事故により死亡した(事故当時二〇歳)。同女の収入は少なくとも、昭和四五年九月から同四九年五月までの四五カ月間(請求原因中、昭和四六年九月から、とあるのは上記の誤りと解される)は、原告奥原両名の主張する月額五万円を下らず、事故後約四年の同四九年六月(同女二四歳)から六七歳までの四三年間は、月額七万四六五〇円、年間賞与等二一万九一〇〇円の計一一一万四九〇〇円(7万4650円×12+21万9100円)あるであろうと認められる(賞与については変動が予想されるので、昭和四九年賃金センサス第一巻第一表女子労働者(二〇~二四歳)の年間賞与その他特別給与額によることとする)。

そこで右各収入から生活費としてその二分の一を控除してホフマン式計算法により年五分の中間利息を控除すると、逸失利益の現価は金一二三二万七四七〇円となる。

(1) 昭和四五年九月より同四九年六月まで(月別)

5万円×1/2×41.1652=102万9130円

(2) 同四九年六月以降(年別。係数は23.8322-3.5643)

111万4900円×1/2×20.2679=1129万8340円

(二)  訓子の慰藉料 金三五〇万円

同女の年齢、家庭状況、受傷態様等諸般の事情を考慮し、また原告奥原両名が自認するとおり、同原告らは見舞金として一〇万円を受領しているので、これをも斟酌すれば、金三五〇万円を以て相当と認める。

(三)  相続

原告奥原両名は訓子の父母であるから、同女の死亡により右(一)、(二)の損害賠償請求権を各二分の一(七九一万三七三五円)宛相続した。

五  損害の填補

自賠責保険から原告梅原が五〇万円、同奥原両名が各二五〇万円を受領したことは原告らも、自ら認めるところであるのでこれを右人損額から控除すると、原告梅原の損害は残り一五四万七五五五円(うち人損一三四万七五五五円、物損二〇万円)、同奥原両名の損害は残り各五四一万三七三五円(すべて人損)となる。

六  弁護士費用

右認定額等を考慮して、次のとおり認める。

1  原告梅原 金一五万円

2  同奥原両名 各金四〇万円

七  結論

よつて、被告山田両名は豊の相続人として各々原告梅原に対し金八四万八七七七円(端数切捨)、同奥原両名に対し各金二九〇万六八六七円(同前)及び右各金員に対する本件事故発生日である昭和四五年八月三〇日より支払済まで民法所定の年五分の割合による遅延損害金を支払う義務があり、被告会社は、原告梅原に対し金一四九万七五五五円、同奥原両名に対し各金五八一万三七三五円及び右各金員に対する右同日より支払済まで右割合による遅延損害金を支払う義務があり、原告らの本訴請求は以上の限度で認容することとし、その余の請求は理由がないからこれを棄却し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条、九二条を、仮執行の宣言につき同法一九六条を各適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 至勢忠一 熊田士朗 山田博)

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